ブログ

「無断欠勤が続く社員」を放置していませんか?解雇トラブルを防ぐ正しい対応手順(社会保険労務士)

aoba

こんにちは。社会保険労務士の新明です。

「連絡もなしに、もう3日も会社に来ていない……」

経営者や人事担当者の方なら、一度はこうした「社員の無断欠勤」に頭を悩ませたことがあるのではないでしょうか。業務に穴があくだけでなく、他のスタッフへの負担や不満も募るため、一刻も早く解決したい問題です。

しかし、「来ないならクビだ!」と、感情的にすぐ解雇を言い渡してしまうのは極めて危険です。日本の労働法では労働者が強く守られているため、たとえ無断欠勤であっても、手続きを誤ると「不当解雇」として会社側が訴えられ、損害賠償を請求されるリスクがあるからです。

今回は、会社を守りつつ、トラブルを最小限に抑えるための「正しい対応手順」を3つのステップで解説します。

ステップ1:まずは「安否確認」と「連絡の履歴」を残す

無断欠勤が始まったら、まずは本人に連絡を取ります。このとき重要なのは、「連絡を試みた事実」を客観的な証拠として残すことです。

  • 電話だけでなく、メール、LINE、ショートメッセージ(SMS)など、履歴が残る方法でもメッセージを送る。
  • 「体調は大丈夫ですか?」「いつ頃出社できそうか連絡をください」など、まずは本人の安否を気遣う文面に執筆する。

事件や事故、あるいは急病で倒れている可能性もあるため、頭ごなしに責めるのはNGです。

ステップ2:自宅への書面郵送(内容証明郵便など)

電話やメッセージに数日間まったく反応がない場合、次の段階として「書面」を郵送します。

  • 「出勤督促状」を送る: ○月○日までに出勤するか、欠勤の理由を連絡するよう求める書面を作成します。
  • 「特定記録郵便」や「内容証明郵便」を使う: 会社が確かに督促状を送ったこと、そして本人がそれを受け取ったこと(または受け取りを拒否したこと)を法的に証明できるようにします。

「連絡がつかないから」と放置せず、会社としては誠意を持ってアプローチし続けたという実績が、後の法的トラブルで会社を守る盾になります。

ステップ3:就業規則に基づき、段階的な処分を検討する

書面で指定した期日を過ぎても連絡がない場合、初めて「処分」の検討に入ります。 ここで重要になるのが「就業規則」です。

就業規則に「無断欠勤〇日以上は懲戒解雇とする」「〇日以上連絡が取れない場合は自然退職(当然退職)とする」といった規定があるか確認します。規定に沿って、まずは「けん責(始末書の提出)」などの軽い処分から段階的に行い、最終手段として解雇や退職の手続きを進めます。

まとめ:自己判断の「クビ」は禁物!まずは専門家に相談を

無断欠勤する社員への対応は、初期対応のスピードと、ステップを踏んだ証拠作りが大事です。「会社に来ないからクビでいいだろう」という判断は、後に大きな火種を招くことになります。

「何日待てば書面を送るべき?」「うちの就業規則の規定で大丈夫?」と少しでも不安に思われたら、手遅れになる前にぜひ一度、労務の専門家である社会保険労務士にご相談ください。

貴社の状況に合わせた最適な解決策をアドバイスいたします。

記事URLをコピーしました