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建設業許可とは?【簡単解説】

建設業許可

建設業についての問い合わせが非常に多くなっています。今回の記事では、建設業許可について簡単に解説します。

建設業許可

建設業とは、元請・下請に関わらず建設工事の完成を請け負う営業をいい、建設業法で細かく規定されています。1件が500万円以上の工事(建築一式工事を除く)を行う場合は必ず建設業の許可が必要です。また、近年は大企業が発注する業者に対して、契約形態や工事金額に関わらず、建設業の許可を求めることが多くなってきました。

許可の有効期限は5年間です。申請から許可を受けるまでに知事許可で45日程度、大臣許可で120日程度かかりますから、許可が必要な場合は早目の準備が必要です(補正等があれば、その処理期間も必要となります)。

建設業の種類

建設業は、建設工事の種類により下記の29種類に分かれており、建設業の許可も業種ごとに取得することが必要です。入札による業務を目的とする場合は、特に注意しましょう。

土木工事業建築工事業大工工事業左官工事業
とび・土工工事業   石工事業屋根工事業電気工事業
管工事業タイル・れんが・ブロック工事業鋼構造物工事業    鉄筋工事業
舗装工事業しゅんせつ工事業板金工事業ガラス工事業
塗装工事業防水工事業内装仕上工事業機械器具設置工事業 
熱絶縁工事業電気通信工事業造園工事業さく井工事業
建具工事業水道施設工事業消防施設工事業清掃施設工事業
解体工事業

尚、建設工事とは認められない(建設業許可を必要としない)ものとして、以下のものがあります(工事金額は関係ありません)。

  • 自社で施工する建売用住宅の建築
  • 建設現場への労働者派遣(違法です!)
  • 除草工事(草刈り)、樹木剪定
  • 清掃業務
  • 設備や機器の運転管理や保守点検業務
  • 測量や調査(土壌試験、ボーリング調査を伴う土壌分析、家屋調査等)
  • 建設機械や土砂などの運搬業務
  • 船舶や航空機など土地に定着しない工作物の建造
  • 生コン、ブロック等の建設資材の納入
  • 工事現場の養生 など

建設業許可の種類

建設業の許可には、知事許可国土交通大臣許可があります。

  1. 知事許可:    1都道府県内にだけ営業所を持ち、営業しようとする場合
  2. 国土交通大臣許可:2以上の都道府県に営業所を持ち、営業しようとする場合

※どちらの場合も、1つの都道府県内にある営業所の数は複数でも構いません。

営業所とは、本店・支店・もしくは常時建設工事の請負契約を締結する事務所であって、少なくとも次の要件を備えているものをいいます。

  1. 請負契約の見積り、入札、契約締結等の実体的な業務を行っていること
  2. 事務所等建設業の営業を行うべき場所を有し、電話、机等什器備品を備えていること
  3. 1に関する権限を付与された者が常勤していること
  4. 技術者が常勤していること(複数営業所の兼務はできません)

この条件はいずれかではなく、全てが当てはまっている必要があります。

したがって、建設業にまったく無関係のもの及び単に登記上の本店、単なる事務連絡所、工事連絡所、作業所等はこの営業所に該当しません。

尚、建設業の営業や工事を行う場所と建設業の許可を受けている都道府県が同じである必要はなく、1つの都道府県で許可を持っていれば、全国どの都道府県でも営業や工事を行うことは可能です(工事には技術者の配置が必要です)。

建設業許可の区分

建設業の許可は、「一般建設業」「特定建設業」に区分されています。特定建設業の制度は、下請負人の保護等のために設けられているもので、同一の建設業者が同一業種について一般と特定の両方の許可を受けることはできません。

特定建設業とは、発注者から直接工事を受注した建設業者(元請)が、1件の建設工事の全部または一部を下請に出す場合で、その契約金額(複数の下請契約を締結する場合はその総額)が、4,000万円(建設一式工事は6,000万円、どちらも消費税等を含む、ただし元請が提供する資材の価格は含まない)以上になる場合にはその許可が必要となります。

したがって、全ての工事の契約金額が上記の金額に満たない場合や、工事の全てを自分(自社)で施工している場合、下請業者である場合は、一般建設業の許可となります。

建設業許可の基準

建設業の許可を受けるためには、次の項目に掲げる資格要件を備えている必要があります。

  1. 経営業務の管理責任者がいること
  2. 専任技術者を営業所ごとに配置していること
  3. 請負契約に関して誠実性を有していること
  4. 請負契約を履行するに足る財産的または金銭的信用を有していること
  5. 欠格要件等に該当しないこと

この基準は細かく規定されており、全ての要件が揃わないと許可を受けることはできません。建設業許可の基準については、別の記事で詳しく解説します。

建設業許可取得後の各種届出

建設業では、許可の更新だけでなく、許可の際に申請した内容が変更になった場合や事業について
の報告等、さまざまな申請・届出が必要です。

建設業許可の更新

建設業許可の有効期間は、許可のあった日から5年目の対応する日の前日までです。その期間の末日が休日でも、その日で満了しますので注意が必要です。継続して建設業を営む場合は、満了日の90日前から30日前までに、更新の手続をしなければなりません。

尚、更新手続と同時に業種追加等の申請を行う場合は、知事許可は有効期限の60日前までに、大臣許可は6ヶ月前までに手続が必要です。

事業年度終了届(決算終了届)

建設業者は、毎事業年度終了後4ヶ月以内に所定の様式で事業年度終了届(決算終了届)を提出しなければなりません。許可の更新の申請の際には、5年分の事業年度終了届が全て提出されていない場合は、許可を受けられませんので注意が必要です。

各種変更届

建設業者は許可を受けた際に申請した内容が変更になった時は、速やかに変更届を提出しなければなりません。廃業の場合も同様です。入札に参加する(希望する)際、経営事項審査を受ける際は、特に注意が必要です。

忘れがちなのが、役員の新任や退任に伴う届出です。変更登記が済んで登記事項証明書が取得出来たら、速やかに届出を行いましょう。期限を超えた場合は、始末書等の添付が必要な場合があります。

経営事項審査・経営状況分析

入札に参加する(希望する)建設業者は、毎事業年度の事業年度終了届に加え、経営状況分析等の必要書類を添付して経営事項審査を受けなければなりません。

経営事項審査では、毎事業年度の経営状況だけでなく、技術者の人数や建設機械の所持内容等、さまざまな点について審査が行われ、評価点数が決定されます。入札の際にはこの点数による区分が要件になりますので、できるだけ高い点数を取るためには各種の施策が必要です。

以上で、建設業許可の概要に関する解説は終わりますが、これだけでもとても複雑なのが分かると思います。もし、建設業全般や各種届出についてのご質問、ご相談がありましたら、お気軽にコチラまでご連絡ください。相談や質問は無料で対応しています。